猫の不思議噺
猫好きならば、近所の猫情報が脳内にインプットされているという方も多いのではないでしょうか?
そして、見覚えのない猫を近所で見かけたら、「おや?」という気持ちになるのではないでしょうか?
でも私の場合、見覚えのない猫を近所で見かけたら、「お前は本当に、ただの猫なのか?」と、いう気持ちになります。
何故こうなってしまったのかというと、それには数年前のある出来事が関係しているのです。
それは数年前のクリスマス・イブの出来事でした。
家路を急ぐ私の前に、1匹の猫が現れました。
まるで待ち伏せでもしていたかのように、道路の端の植え込みから突然飛び出してきたのです。
そしてそのあと、私の横について、歩調を合わせるようにして歩きだしました。
そんなふうに、猫と私はしばらく一緒に歩いていたのですが、突然「これ以上はもうダメ」と、いう感じで猫は立ち止まりました。
立ち止まった場所は、自宅すぐ近くの公園です。
私は猫を置いて一旦家に帰り、カリカリを持って公園へ急ぎもどりました。
先程の猫は、別れた時と同じ場所にいました。
私はカリカリをあげて、話しかけたり撫でたりしながらしばらく一緒に過ごし、そのあとお別れしました。
いつも通る道、いつも通る公園…家の近所での出来事です。
でも、私の脳内の「近所の猫情報」に、その猫の事はインパクトされていませんでした。
そして、その日以来、その猫を見かけてもいません。
その猫は、クリスマス・イブの日だけに近所に現れた猫なのです。
私はその事を不思議に思い、亡くなったばかりの父が、姿を変えて現れたのでは?などと考えてしまいました。
亡くなった人が姿を変えて、生前親しかった人の前に現れる…と、いう話を聞いた事があるからです。
だってクリスマス・イブだし…。
そんな出来事があったせいか、私は近所で見慣れない猫を見かけた時、真っ先に、ただの猫なのかを疑ってしまうようになったのです。
そして、私以外にもこんな不思議な猫体験(他の動物でも可)をした人がいるんじゃないかなあ?…なんて思う今日この頃です。