Mayのブログ

猫エピソード・雑記

産まれたての仔猫に大切な事

ずいぶん前の事です。

ウォーキングに出掛けた私は、その日はなぜか、いつもと違うコースを歩いてみたくなりました。

そして、いつもは通ることのない林の小路に差しかかった時、脇に小さな紙袋が置いてあるのに気がついたのです。
中をのぞいてみると、何やらふわふわした生き物がいます。

瞬間私は、「これはヤバいヤツだ!」と、思い、その紙袋を持って、急いで家に引き返しました。
その…、何がヤバいのかというと、早くなんとかしなきゃ、死んぢゃうヤツだ!と、いうことです。

家に着いて紙袋を確認すると、中には5匹の仔猫が入っていました。
5匹とも、まだ目も開いていません。

「どうしようどうしよう…。」と、思いつつ、ネットで仔猫の世話の仕方などを調べ、ペットショップで猫用ミルクと小さな哺乳瓶を買いました。
それでどうにかミルクを飲ませてみたのですが、飲んでるんだかこぼしてるんだか分からず、とても心配でした。

その翌日、仔猫達を病院へ連れていきました。
獣医さんは仔猫のお腹を見て、「ちゃんとミルクは飲めているようだ。」と、言いました。
さらに、毎日仔猫の体重を計って、栄養が取れているか確認すると良いと言われました。
会計の時に、小さな針のない注射器のような物をもらい、それを使ってミルクをあげるよう言われました。

家に帰ってさっそく仔猫達にミルクをあげました。
仔猫は、両端を軽く押すようすると口を開けます。
そのように片手で仔猫を持ち、もう片方の手には注射器を持って、少しずつピストンを押しながら仔猫の口の中にミルクを押し込みました。
これがなかなか難しく、最初は上手く出来ませんでした。
ですが、何度かやっていくうちに慣れて、仔猫と呼吸があうようになり、しっかりミルクを飲んでるのが分かるようになりました。

ミルクをあげた後は、濡らしたティッシュでお尻をトントンと、優しく叩いてウンチとオシッコを出します。
仔猫は自力で排泄はできず、このようにお尻を刺激される事によって、排泄が促されるのです。
この作業は、1日に7~8回くらいしていたと思います。

そんな中、近所の人が、仔猫を1匹引き取ってくださいました。

こうして私は、4匹になった仔猫達の世話をする事になったのです。

ですが、それは完璧ではなかったようです。
仔猫達は、数日おきに、1匹ずつ亡くなっていきました。

体重の増え方は、少しずつでした。

でも、病院では健康上の問題を指摘されなかったので、どうしてこのような事になるのか分からず、私は何も手を打つことができませんでした。

そして、とうとう最後の1匹になってしまった時、私はずっとその子を抱っこして1日中過ごしました。
ちょっとでも目を離すと、気がついた時には冷たくなっていそうで怖かったからです。
でも、そうしていられる間は良かったのですが、どうしてもはずせない用事があり、少しの間、仔猫を置いて、家を留守にしなければならなくなりました。
そして、帰ってきた時に、仔猫は冷たくなっていたのです。

後から聞いたのですが、近所のひとに引き取られた仔猫も亡くなったそうです。

今にして思うと、仔猫達が亡くなった原因は寒さではないかと思います。
その時期は6月で、暖かい日が続いていました。
なので私は、「これで寒いはずがない。」と、思っていたのです。
でも、産まれたばかりの仔猫にとっては、それでも寒かったのだと思います。
仔猫には、人間の想像以上の温かさが必要なのだと思いました。

栄養と排泄と保温。

仔猫の世話にはこの3つがとても大切で、たとえこの3つが揃っていても、いつも目を離さず、様子を見てあげなくてはいけなかったのだと思いました。

あの時の仔猫達はとても可哀想でした。
私は今からでもあの時に戻って世話のやり直しをしたいと考えるくらいです。
でも、そういう訳にはいきません。
なので、せめて今いる我が家の猫達には、できるだけの事をしてあげたいなあ…と、思っています。

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